2011年7月18日月曜日

護摩スカイタワー

のどに突き刺さった魚の小骨、いや頭の片隅で燻りつづける遥かなる思い、バベルの塔のように天空に突き刺さる護摩スカイタワーという幻の塔が、ずっと頭の中から消えようとはしなかった。ようやくその幻から解放されるべく、2度目の挑戦を試みる素晴しい機会を得ることになった。
しかしながらそこには、単独走では心折れるような過酷な距離・高度・アップダウンが牙をむいて待ち構えていた。危うく最後の数キロで、もはやハンガーノックかと思わるような試練が。。。
乗り越えて天空にそびえたつバベルの塔に辿り着くと、もう、熱いものがこみあげて来るのを抑えることはできなかった。「2度と来るまい」と罵りながら登り切った後に。
雄大で美しい自然、景色とは裏腹に過酷な試練を併せ持つ高野龍神スカイラインの頂点を制圧したのだ、今、確かに。。。
ただ、高野山から護摩スカイタワーまでの道のりは、単純平坦なものではなかった。特に1100m高度にあるアジサイ園のあたりは椿峠という峠になっており、斜度10%近くのアップダウンが数回もあると、往復60kmで行きも帰りもボディーブローのように利いてくるのは間違いない。

アジサイはほぼ満開状態で、矢田寺ほどではないがかなりの山の斜面が見事に青く色づいていた。遠く遥かに見える山々とこのアジサイの青色のコントラストは目を疑うような美しさで、人間を圧倒しようとしていた。

私は、この感動を一生忘れるこができないだろう。距離にして193Km、獲得高度3110mという数字もさることながら、試練を乗り越えてこそ掴んだ、天空に在る美の世界に触れる至福の喜びを。

  --- Hさんの強い引きがないと達成できなかっただろう。Hさんに感謝。これからもよろしく。